今、ケアンズで人生の崖っぷちに立つ

このブログは、たぶん読者の皆さんには、かなりトンチンカンな内容に映ると思いますが今、ケアンズで起こっている現状を何かの形で残したいという思いで記事にして書いています。はっきり言ってブログという言葉すら良く分からなかったのですが日記に書き留めるのもなんだし、今のこのケアンズの現状を少しでも垣間見て頂けたらと思います。今のオーストラリアは、社会全体がイギリスやフランス、ドイツなどの国々とほぼ同じ感じです。毎日、政府からドラマティックな発表があります。今日も昨日に続きレストランやカフェ、スポーツジム、プール、教会、葬儀場などの営業の禁止が発表されました。失業者は溢れかえり、センターリンクがパンク寸前の状態です。そして今、一番困る身近な事が食料品や日用品が買えないことです。 


「トイレットペーパーがない!」


今日も朝早くからスーパーでトイレットペーパーの入荷チェック。あるのはキッチンペーパーが数個あるだけ、それも2個までの限定で取りあえず1つ手にする。最悪これで拭けばいいかと。トイレットペーパーを買うのに苦労するのは、子供の頃に経験したオイルショックの頃まで遡る。家にも在庫が残り少なく超セーブが必要になる。日頃から紙を沢山使う方で、納得するまで拭くのが自分流だったが、それをカミさんに見られると「使いすぎだ」と酷く怒られる。だから今は、最高でも30cmぐらいでそれを3回で済ましている。これだとたまに手にうんちがついてしまうが仕方無い。ただ、人間慣れて来れば結構出来るもんで、今までの無駄な使い方が改善されて、これはこれで良かったかも。でも、トイレで座りながらいろいろ考え事をするのが嫌になった。

今、ケアンズで人生の崖っぷちに立つ

今、世界中の小さな個人経営者がコロナウイルスの影響を受け待った無しの経営状況に置かれて今後の不安とさらに先の見えない見通しに毎夜眠れない日々を送っていると思う。オーストラリア ケアンズで土産屋を営んでいる自分もそのひとり。
今オーストラリアで急速に拡大するコロナウイルスの感染を防ぐため全ての外国人旅行者の入国が制限され観光客が殆ど途絶えた。この先、売上をどうやって作ればいいか、また今後、国際線が再び稼働する最低でも3か月後までのこの期間をどうやって耐えるか、さらには本当に3か月足らずでこの感染が終息するのか。
いつものような日常を取り戻すのが数か月先なのか半年かかるのか、もう家や車など全ての財産を失っても倒産を選んだ方が良いのか、それとも何とか借金をしてでも希望を失わずに続けるべきか、この先、重くのしかかる店の家賃、従業員の給与、商品の支払いに自問自答の瞬間が続く。


「日本人観光客がいなくなる」


3月15日、午後2時 衝撃のニュースがオーストラリアに走る。全ての外国人の入国にあたって入国者は14日間の隔離が義務ずけられた。これは事実上の海外からの旅行者が無くなるということ。日本の大手旅行会社なども大慌てで次の業務にあたっていた。観光業では通常3月は春分の日に絡む連休や子供の春休みの始まりなどで8月についで忙しくなる時期に当たる。コロナウイルスの影響で今年は激減はしたがまだまだ希望はあった。通常は4月の落ち込みをいつもこの3月でカバーするのだが今年はとんでも無いことになってしまった。観光が基幹産業のケアンズで観光客を失ったらこの町は失業者が続出してしまう。後はサトウキビ畑で働くしかない。ここで観光業に携わる全ての人が茫然とする瞬間だった。